Quantcast
Channel: いつみくんの日々
Viewing all articles
Browse latest Browse all 375

SHARP QT-64CD 紹介編

$
0
0

 

SHARPのCDラジカセ、QT-64CDです。

 

1988年発売。定価54,100円(税別)。

シャープの「6」番台、グレード的にはアッパーミドルクラスのCDラジカセです。

バブルラジカセに興味を持った時、ネットで見かけてカッコいい!と思った1台。

 

操作キーは上面に集まっています。

この辺は同時期のパナソニックと同じような配置ですね。

ファンクション切り替えや電源もスライドスイッチ式です。

リモコンが付属していたようですが、出来ることは限られそう。

 

チューナーはバリコン式ながらV/U音多対応と豪華。

ボリュームツマミの傷は入手時からのものです。

 

音質調整はトーンコントロールとBASS BOOSTのみ。

無理にグライコとかを搭載しなくてもこれで十分。

 

特別名称が無いため「CD」と書いてあるだけのトップローディング。

気合いの入った「DIGITAL」ロゴが80年代機を象徴しています。全体的にフォントがパナソニック機と似ているような。

 

 

CDディスプレイ。

シンプルなものですが、ミュージックカレンダーを表示します。

大きな「XE」ロゴはEXTRA EDITING SYSTEMの略で、カセットテープに録音する際のプログラム的な機能です。

 

カセットデッキはシングルに見せかけて、ツインカムWカセット。

大人しいデザインですが、こういう飛び道具を備えているのがシャープクオリティ。

フルロジック、ツインリバース、オートセレクターでメタルは再生までっぽいです。ドルビー無し。

 

もう片方のデッキと思わせてタイマーになってます。

タイマー電源は単三電池1本が必要。ヘッドホン端子もここにあります。

 

スピーカーはフルレンジ+サブウーファー。

下部のダクトからウーファーの低音が放出されます。

後のデジターボと同じような構成で、重低音の迫力はかなりのもの。

 

後ろ姿。

 

外部端子はCD OUTのみ。

LINE INが無いのが残念。このクラスならあって当然でしょう。

 

銘板。MADE IN JAPAN。

ラジオやTVの周波数範囲が表記されている点がシャープですね。

シャープではCDラジカセを「コンパクトディスク ステレオダブルカセット」と呼びます。

 

台座に乗っかっているようなサイドビュー。

シンプルでプレーンなデザインが特徴の64CD、横から見ても凝ってます。

 

個人的にグッドデザイン賞をあげたい。

1988年というとコテコテしたラジカセが多かったですが、一線を画すスマートなフォルム。

直線基調ながらも上手く丸みを取り入れたデザイン。

スペアナ表示やレベルメーターなど華やかさを演出する機能が無いのが功を奏している。

 

音質も見た目同様に大人しいのかと言うと全然違います。

サブウーファー搭載で、こう見えて重低音はかなりのものです。

また、フルレンジスピーカーの性能もよくウーファーに負けない中高音を鳴らします。

ウーファー任せでフルレンジが貧弱なラジカセもありますから、こういうとこが重要なのです。

あくまでフルレンジスピーカーが主役で、サブウーファーは低音を肉付けして全体のバランスを取るもの。

何となくですが、後の「デジターボ」の基になったのが64CDなのかなと思いました。

 

サブウーファーユニットが寿命を迎えている個体が多いと思われるので、エッジ張り替えや交換が必須になってくるでしょう。

この64CDも入手時にテストしていると低音が変になり寿命を迎えました。

そのためFOSTEXの「PW80K」に交換してあります。

 

あまり見かけない機種なので、当時はあまり売れなかったのかも知れません。

1988年というと各社ライバルが多すぎるのもありますが。

バブルラジカセを何十台と買ってきた者としても、この64CDは総合評価で上位に入るラジカセです。

デザインと音の両立、これは隠れた名機かと。大きさも後の「デジターボ」よりやや小柄なのもグッド。

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 375

Trending Articles