ソニーのCDラジカセ、CFD-A100TVです。
発売は2003年頃?
ソニーのフラッグシップCDラジカセとして近年までラインナップされていた機種です。
小型ながら使いやすさと高品位を追求したCDラジカセです。
木目調とシルバー調の2色から選べました。
このラジカセの特徴は放送局名が目に見えるダイレクト選局なシンセチューナー。
地域別放送局カードを差し込むと、自動でスキャン。ボタン一つで受信したい局を選択できます。
TV局も受信出来ますが、地デジ化した現在では使えません。
よってTVチューナーを省略した後継機「CFD-A110」もあります。(現在生産終了)
カードの差し込み口。写真は「北海道」が入った状態。
カードに空けられた穴でどのエリアかを検知しているようです。
この仕組みは姉妹品の「ICF-A100V」も同様です。
選局はTV FM AMを選んでから左右キーで受信したい局を選びます。
音量は電子式で、ソニーではお馴染みの数字+3段階の音量ステップになります。
内蔵マイクのデザインも凝ってます。70年代のラジカセみたい。
カセットデッキはフルロジック。
ですが、ノーマルテープ専用でリバースも無し。自動頭出し(AMS)も無し。
大きめの窓が付いていてテープ残量が見やすいです。
中央の黄色い物体はテープが入っていると少し出てきます。
これにより触っただけでテープが入っているのか判断出来るという仕組みです。
再生中はキーが光ります。
録音中も光りそうな。試していませんが。
CD部。フタの窓がかつての同社「CFD-60」と似ています。
こちらも再生キーが光ります。
ただし、ピックアップが死亡している模様で使えません。
両方開けた様子。
中央のバックライト付きディスプレイ。
見ての通りテープカウンターも表示します。
ラジオは放送局カード以外にもマニュアル選局も出来ます。
下にはヘッドホン端子とマイク端子、マイクボリュームが並びます。
IR受光部があるので本来はリモコンが付属されていたようです。
おやすみタイマー使用時にはバックライトも消灯します。
電源ボタンは電子式なので、リモコンでのON/OFFも出来そう。
後ろ姿。
何の特徴も無さそうですが、このラジカセの魅力は背中に詰まっているのです。
これだけだと持ち手が円柱型で持ちやすいくらい?
特徴
電池BOX内には使わない放送エリアカードを収納出来ます。
これなら紛失する心配がありません。日本全国安心して使えます。
左端にある謎のポケット。
これはイヤホンを収納しておくためのスペースです。
使い終わったら戻すことを習慣にしておけば行方不明になる心配も減りますね。
背中のツメが出てくる。
これは電源コードを巻き付けておくのに便利なツメです。
他のラジカセでは見られない気配りがいっぱいあるのです。
消費電力14W。2003年製。
姉妹品のモノラルラジオ「ICF-A100V」と一緒に。
型番や特徴からして同じポジションの製品ですね。カラーラインナップも同じでした。
このICF-A100Vは2008年頃に親から買ってもらったものです。
ホームラジオとしては当時のラインナップで最も高価な機種でした。(ICF-EX5を除く)
どちらもアナログ放送終了と共にマイナーチェンジをして継続販売されていました。
同時にシルバー色が消滅。木目調だけが残りました。
国内メーカー製2000年代のCDラジカセとしては最も高価な機種ではないでしょうか。
実売2万円前後だったと記憶しています。
バブルラジカセの面影を残したパナソニック「RX-ED57」よりも高かったと思います。
実際使ってみると2万円だけの価値はあると思いました。
ダイレクト選局はとても便利ですし、受信感度がとても良いです。
音質も最大出力4Wとあまり期待していなかったのですが、耳当たりのよい心地いい音質です。
トーンコントロールやバスブーストもありません。欲を言えばMEGA BASSくらい付けてほしいかもw
やはりこのラジカセは使う人をよく考えて作られた力作なのだと感じられますね。だからLINE INが無いのが悔やまれます。
CDラジカセなんて数千円で買えて当たり前ですが、使い勝手や音質面でアドバンテージがあります。
カタログ雑誌の「通販生活」によく登場していたのを覚えてます。
オモチャみたいなラジカセしか無い時代ですから、少しでも普通に使えるラジカセが欲しい人には最適と思いますね。
木目調で明らかにシニア向け感が出ていたのが購入層を狭めていたようにも感じられますが。
ちなみにこの個体はCDが死んでいるので「CFS-A100TV」と命名します。
さらにカセットデッキも壊れたら「SRF-A100TV」に化けます。分かる人には分かるでしょうw